皮脂欠乏性皮膚炎(冬の乾燥肌)
毎年11月頃になると、下腿、背中などの皮膚がカサカサし、粉をふいたりひび割れたり、赤みやかゆみを伴うこともあります。これは皮脂欠乏性皮膚炎といい、お年寄りに多いのですが、もともと乾燥肌の人、2~5歳の小さな子供にもみられます。
また、寝不足やストレスの多い人にも起こることがあります。このような人は年齢的、体質的に皮膚のバリアー機能が弱く、秋から冬にかけて、空気の乾燥に伴い皮膚の水分量が減少し乾燥肌が目立ってきます。すると服が擦れる、風呂で洗いすぎるなどのちょっとした刺激を受けやすく、容易に皮膚炎を起こしてきます。かゆくなって、ぼりぼり掻いているとさらに悪化していきます。
これは保湿剤(ワセリン、尿素入りのクリームなど)で予防することが一番です。
保湿用入浴剤も良いでしょう。お風呂ではゴシゴシこすらずに石鹸も使いすぎに注意しましょう。
乾燥からくる肌トラブルを防ぐには・・・
乾燥から皮膚を守ることが一番大事なことです。
石鹸は使いすぎず、ゴシゴシ擦るのはやめて手で泡立てて撫でるように洗って下さい。
タオルはやさしく抑えるように水気を取るように使いましょう。
毎日入浴後に5分以内に保湿剤を塗ること、湯船に保湿入浴剤を入れるのも効果があります。
入浴後5分もしないうちに・・・
皮膚は何もしなければ乾燥します。
風呂から上がったら身体を拭いてまだ少し湿り気のあるうちに全身に 「保湿剤」 をつけましょう。
保湿剤は市販のものも皮膚科で処方されるものもほぼ同じです。
肌に合うものを見つけて使用しましょう。使いごごちで選んでください。(保湿剤は表を参考)
睡眠不足、疲れやストレスは皮膚のバリアー機能を低下させ乾燥させます。
お風呂にゆっくり浸かって疲れをとり、睡眠を充分取ることを心掛けましょう。
小さい子供に使う場合は・・・
お母さんがじっとしていない子供にさっとつけられるローションタイプがおすすめです。
洋服、パジャマなどは当たりの柔らかいものを選びましょう。
肌着はこすれる縫い目やタッグをひっくりかえして着てみては?
クリニックで処方する保湿剤
クリニックでは手湿疹にユベラ、パスタロン、リフラップ(皮膚表面のキズを早く治す成分)をミックスしたオリジナル軟膏をお勧めしています。 市販の保湿剤でおすすめは有効成分にセラミド含有のもの・・・花王キュレル、ノブなど(クリニックにサンプルあります)