急性気管支炎は、ウィルスや細菌に感染することで、肺の中に網の目のように張り巡らされた空気の通路(細い管=気管支)に炎症が起こる病気です。通常は、気管支粘膜に生えている細かな線毛や粘液が、ウィルスや細菌の侵入を阻止してくれるのですが、風邪をひいて抵抗力や免疫力が落ちている時にウィルスや細菌に感染すると、気管支に炎症が起きて、内側の粘膜が腫れて空気の通り道が狭くなり、呼吸が苦しくなります。

多くの場合は発熱、咳や鼻水などの風邪症状から始まります。熱が4日以上下がらない、痰のからんだ「ゴホゴホ」という咳が長く続く、横になると咳き込みがひどくて眠れないといった症状があるようでしたら、早めに受診することをお勧めします。

特に、喘息のある人は、気管支炎によって喘息症状が悪化して、呼吸困難に陥る場合があるので、肩を上下させるように息をして苦しくなる前に、受診するようにしましょう。

原因

急性気管支炎の主な原因は、ウィルス(RSウィルス、アデノウィルス、パラインフルエンザウィルス等)や細菌(マイコプラズマ肺炎球菌等)です。細菌性の場合は、原因菌に対して効果のある抗生物質の服用が有効ですが、ウィルス性の場合は特効薬がほとんどないので、気管支拡張剤や吸入、去痰剤を使って症状を和らげながら、自然に治るのを待ちます。

急性気管支炎の場合は、こうした対症療法を行いながら2~3週間くらい安静にしていれば、自然治癒するので、あまり心配はありません。

ただし、最も細い細気管支に炎症を起こしている場合や、炎症が広範囲に広がって肺炎を起こしている場合は、入院が必要な場合もあります。

家庭でのケア

一番辛い症状は、長くしつこく続く咳でしょう。夜になって咳がひどくなり、痰が絡んで眠れない時は、仰向けよりも、うつぶせになるか、横向けになったほうが楽になります。また、咳き込み始めたら、背中や胸を軽くトントン叩いたり、お水やお茶を飲んだりすることで、痰が切れやすくなり、咳が少し落ち着きます。

空気が乾燥していると、痰が出にくくなって、咳込みがひどくなりますので、加湿器を使って60%くらいの湿度を保ち、こまめに水分補給するようにしましょう。マスクを装着して就寝するのも保湿に有効です。

また、体温が上がると気管支が浮腫して、空気の通り道がさらに狭くなり、呼吸が苦しくなりますので、室温はやや低めに保ち、お風呂は長湯をせずに、シャワー程度で短時間で済ませるようにしましょう。