花粉症

花粉症

花粉症

スギやヒノキなどの花粉を抗原とするアレルギーです。

  • 鼻症状: くしゃみ、水のように流れやすい鼻水、鼻つまり、嗅覚障害など
  • 眼症状: 眼のかゆみ、流涙、結膜充血など
  • その他: のどのイガイガ感、咽頭痛、かすれ声、咳、 眼瞼周囲の皮膚のかゆみ、 赤み、腫れなど

花粉飛散時期に一致して上記症状がみられること、採血検査でスギなどの特異的lgE抗体を測ることで診断できます。

アレルギーを起こしやすい花粉には…

スギ2月~5月上旬
ヒノキ3月~5月
カモガヤ5月~7月
ブタクサ8月~10月

雨上がりの風が強い日、乾燥した日は特に多く花粉が飛びます。

花粉の曝露から回避するには…

① 花粉情報に注意しましょう:
  環境省 花粉情報サイト http://kafun.taiki.go.jp/Index.aspx

② 飛散の多い日はなるべく外出を控えましょう

③ 外出するときはマスク、メガネ、帽子を使いましょう

④ 表面がけばけばしたウールやフリースなどの上着の使用は避けましょう

⑤ 帰宅時、衣服や髪をよく払ってから入室しましょう

⑥ 帰宅後すぐに洗顔、うがいをし、鼻をかみましょう

⑦ 飛散の多いときは窓・戸をなるべく閉めておきましょう

⑧ 洗濯物は部屋干し、布団は乾燥機を使いましょう

⑨ ぬれた雑巾で拭き掃除をしましょう。
  掃除機は花粉フィルター付きのものがお勧めです。 空気清浄機を使用するのも効果的です。 

できるところから1つでも試してみましょう。

花粉症の治療

症状がみられたら、ひどくなる前に早めに医療機関へ受診しましょう!

花粉飛散ピーク時期になると、症状もひどくなりますし、耳鼻科や眼科など患者が集中して大変混みあいます。内科、小児科、皮膚科、アレルギー科でも花粉症のプライマリーケア、薬物治療ができますので、早めにお近くのクリニックへ相談してください。

自分の花粉症の重症度を知ろう!

 重症の場合は耳鼻科専門医を受診することをお勧めします。

 鼻症状の重症度

軽症くしゃみまたは鼻をかむ回数が1日5回まで。
あるいは、口呼吸は全くないが鼻閉(鼻つまり)がある。
中等症くしゃみまたは鼻をかむ回数が1日6回~10回まで。
あるいは、鼻閉が強く口呼吸が1日のうちときどきある。
重症くしゃみまたは鼻をかむ回数が1日11回以上ある。
あるいは、鼻閉が非常に強く、口呼吸が1日のうちかなりの時間ある。

花粉症に使う抗アレルギー薬

  • 化学伝達物質遊離抑制薬
    • インタール®、リザベン®など
  • 第二世代抗ヒスタミン薬
    • ザジテン®、ゼスラン®、アレグラ®、アレロック®、アレジオン®、 エバステル®、
      ジルテック®、 タリオン®、クラリチン®など
  • ロイコトリエン拮抗薬
    • オノン®、キプレス®、シングレア®など
  • 経口ステロイド薬
    • セレスタミン®、プレドニン®など
  • 鼻噴霧用ステロイド薬
    • アルデシン®、リノコート®、フルナーゼ®など
  • 点眼用抗ヒスタミン薬・遊離抑制薬
    • ザジテン®、リボスチン®、インタール®、リザベン®など
  • 点眼用ステロイド薬
    • フルメトロン®、リンデロン®など

自分の症状を医者に伝えて、よく話し合って治療薬を決めましょう。

症状の重症度によって治療法を選択します。上記の重症度と治療法の選択を参考に、必要以上の治療がなされていないか自分で確認してみましょう。抗ヒスタミン薬の内服では副作用で眠気がでることがあります。日常生活で不便を感じたら眠気の少ない薬を選択してもらいましょう。ステロイドの注射は通常の治療では行いません。(最重症患者にステロイドの内服は短期間行うことがあります。)ステロイドの注射を乱用すると症状のリバウンドや全身性の副作用(高血圧、骨粗しょう症、緑内障など)が問題になります。

花粉症の特異的免疫療法はアレルゲンエキスの注射を少量ずつ反復して打つことで、アレルギー反応を止めていく治療法です。副作用でショックを起こすこともあるので大きな施設で専門医により行われます。スギ花粉アレルゲンエキスのみで行うことができますが、ハンノキやヒノキ花粉に同時にアレルギーを持つ人が多いので、花粉症症状を完全に抑える効果は低いといわれています。