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ノロウィルス(食中毒)

食中毒を引き起こす原因にはいくつかあり、大きく分けて細菌性とウィルス性のものがあります。その中でも最も原因となるのが、ノロウィルスによるウィルス性の食中毒です。
2006年に報告された食中毒の70%がノロウィルスが原因でした。カキやアサリ、しじみ、ハマグリなどを食べて食中毒を起こす場合も、貝がノロウィルスに感染していることが原因です。

ノロウィルスは、非常に粒子が小さく、飲食物だけでなく、人からも感染します。感染者の嘔吐物や便などを処理する時に、ウィルスが手指やタオル、衣類に付着して、そこから経口感染します。また、嘔吐物や便が乾燥した後に、そこからウィルス粒子が空気中に放出され、それを吸い込んで感染する場合もあります。家族の誰かが感染すると、他の家族への二次感染は避けられないほど非常に感染力が強いのが特徴です。

感染すると、体内でウィルスが増殖し、嘔吐や下痢などの胃腸炎を引き起こします。
ノロウィルスの潜伏期間は、24〜48時間と非常に短く、感染すると、トイレから離れられなくなるくらいに激しい嘔吐や下痢を繰り返します。発熱する場合もありますが、1〜2日程度で体内のウィルスを全て出し切れば、自然と症状も治まります。腹痛や嘔吐、下痢がひどい場合は、こうした症状を和らげるお薬を処方したり、点滴で水分を補給します。安易に嘔吐・下痢止めを利用すると、体内からウィルスが排出されるのを妨げることになり、かえって症状が悪化する場合がありますので、自己判断して市販薬を飲まずにクリニックにご相談下さい。ご家庭では、水分補給をしっかりとって、脱水症状にならないように注意してください。

 感染を予防する方法

まず、食品は十分に加熱調理してから食べるようにしましょう。特に、ノロウィルスが流行している時期は、貝類を生で食べるのは控えましょう。調理する人は、爪の間までしっかりと手洗いした後にアルコール消毒します。まな板や調理器具は、85度以上の熱湯で1分以上加熱消毒しましょう。台所用漂白剤(キッチンハイターなど)には次亜塩素酸ナトリウムが含まれており、これがノロウィルスの消毒に非常に高い効果がありますので、フキンや調理器具をつけ置き消毒すればさらにウィルスの活性化を抑えられます。

家族に感染者が出てしまった場合は、完治するまでの間、直接的な接触やタオルの共有を避け、洗濯物も別に分けて洗うようにしましょう。嘔吐した場合は、絶対に素手では処理せずに、必ずゴム手袋をはめて嘔吐物をビニール袋に回収し、しっかりと口を閉じて捨てます。拭き取るために使ったティッシュやタオルなども、ビニール袋に入れて完全に密閉した状態で廃棄しましょう。

吐いた後の洗面器や便器は、面倒でも毎回きちんと洗って、次亜塩素酸ナトリウムで消毒するようにしましょう。また、嘔吐物で衣服が汚れてしまった場合や布団、床、じゅうたん、洗面器などに嘔吐物が付いてしまった場合も、次亜塩素酸ナトリウムに浸して消毒し、その後しっかりと日干ししましょう。下痢で汚れた便座、便器も同様に次亜塩素酸ナトリウムで消毒しておきましょう。オムツは、ビニール袋に入れてしっかり口を閉じて捨てましょう。