禁煙外来

禁煙外来

2022年3月現在、内服およびニコチンパッチの両方が欠品中のため、禁煙外来を一時中止しております。ご了承ください。

喫煙の弊害

タバコの煙には、約200種類の有害物質・約40種類の発がん物質が含まれています。

そのため喫煙を続けることは、狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患、慢性気管支炎・肺気腫などの閉塞性肺疾患、肺癌・喉頭癌・食道癌など各種のがん、また妊婦においては流産や早産など、様々な疾患の原因となります。

さらに重要なことは、喫煙者が吸う煙(主流煙)よりも、周りの人が吸う煙(副流煙)の方が有害物質が多いことです。このため、2003年から健康増進法が施行されて、公共の場での禁煙が義務化されるようになりました。これは喫煙者のための法律ではなく、非喫煙者をタバコの副流煙の害から守るための法律です。

また喫煙率を減らすために、喫煙者に対する禁煙支援プログラムの提供や、未成年の喫煙防止対策として、タバコの対面販売の徹底などの取り組みが行われてきました。

しかしながら日本における喫煙率は約30%(男性:27.8%、女性:8.7%、2018年厚生労働省調べ)で、いまだに先進国の中では高い数字となっています。

喫煙習慣はニコチン依存症という病気です

喫煙者の8割は“できればタバコをやめたい”と思っています。しかし多くの方が禁煙に失敗し、いまだに喫煙を続けています。これは喫煙習慣が“ニコチン依存症”という病気だからです。

WHO(世界保健機関)によると、ニコチン依存症は”タバコ使用による精神および行動の障害”とされています。喫煙習慣を自分の意志の力だけで直すことは困難です。

禁煙を実行するためには、
1)禁煙を支援するプログラムと、
2)そのプログラム施行にあたっての、ご家族を中心とした周囲のサポートが必要です。

禁煙を助ける薬があります!

禁煙を助ける薬剤には3種類あります。

①ニコチンガム:
ニコチンガムは口腔粘膜からニコチンを吸収させるガム製剤で、12週間かけて使用個数を減らしていきます。これには保険適応はなく、薬局で自費購入していただくことになります。
②ニコチンパッチ:
ニコチンパッチはニコチンを皮膚から吸収させる貼り薬で、8週間かけて量を減らして行きます。
③内服薬:
内服薬はニコチンを含んでいません。中枢神経に作用して喫煙の満足感を抑制し、同時に禁煙の離脱症状を押さえる薬です。12週間服用します。

ニコチンパッチ、ニコチンガムを使用すると禁煙の成功率が約2倍になり、内服薬を使用すると約3倍になることがわかっています。

保険診療で禁煙の治療が可能です

保険診療の適応となる方は、喫煙指数(1日あたりの喫煙本数x喫煙年数)が200以上、ニコチン依存症のテスト(TDS)が5点以上の方です。また、直ちに禁煙を試みることと、文書による禁煙治療への同意が必要となります。

禁煙したいと考えている方は、どうぞご相談ください。